「なんちゃって童貞です」
「・・・何ですか?それ」
「なんちゃって〜童貞をした〜と〜こで〜 さ〜びしくな〜るだ〜け」
「いろんな人に怒られますよ」
「あ、じゃあ、和夫です」
「成義です」
「さ、今週も始まりました ・・・と言いたいところですが!」
「なに?」
「今日はニュースではなくて、先週のラジオで気になったことを話します」
「『痛快!言ってほし〜の』ですか?」
「いや、たしかにあの奇妙なノリは気になるところだが、今回はそれではない」
「なんだぁ」
「今回取り上げるのは、田中さん! 清水さん! 矢島さん!」
High-Kingメンですね」
「あ そりゃあ気づかなかった」
「高橋さんはハブったんですか」
「だから偶然だって そういうマジヲタを刺激するような発言はやめたまえよ」
「さーせん」
「じゃ、まず田中さんから」
 

 
「あと、ゲームセンターって言ったら、おばあちゃんが
あの、お菓子とるやつが凄い好きみたいで
なんか昔、あの、福岡に帰ったときにみんなで
ゲームセンターに行ったら、おばあちゃんがすごい
すごいお金を使ってお菓子いっぱい取ってたんですよ
ドゥアーッて もう2袋3袋ぐらい もう、大盛りで」
 

 
「変わったおばあちゃんですね」
「ああ UFOキャッチャーに夢中な老婆とか、見たことないよな」
「これって、れいな達のためにお菓子をいっぱい取ってあげたとか、そういうこと?」
「いや、これ以上の情報はなかった」
「じゃあ、ただお菓子を取りたくていっぱい取ったってことですか」
「たぶん、そうなる」
「なんか、もっと感動する話とかないんですか れいなは」
「普通、ラジオでおばあちゃんの話が出てくると、ほとんどが感動ものだろ? 特にアイドルは」
「まあ、そうですね」
「だけど、田中さんは違うんだよ 普通のパターンには持って行かないわけだ」
「結局なにが言いたいのかわからない話ですけどね」
「それ! それこそが田中さんの『浅よくない話』の真髄なんだよ!」
「また出た」
「もう、このパターン病みつきになるよなあ」
「リスナーも変わった人ばっかなのかな」
 

 
清水:「『メイク濃くない?』と、おにいちゃんに言われました」
須藤:「お兄ちゃんに」
清水:「そう」
須藤:「へー」
徳永:「で、なんて言い返したんですか」
清水:「うるさい!って言いました」
須藤:「(笑)」
徳永:「(笑)」
須藤:「パンチしたの?」
清水:「肩パン 『うるさい』って」
須藤:「肩パンか」
 

 
「成義くんも聴いただろ? これ」
「15回ぐらいリピートしましたよ」
「どういうことだよ」
「1回の放送を30回は繰り返し聴きますから」
「そりゃあ、文化放送の人も涙流して喜ぶだろうよ」
「ちぃの『いやあ!』のとこは、さらに繰り返して聴いてます」
「あ、そんなことじゃなくて、清水さんの話だ」
「そうでした」
「お兄さんに『うるさい!』と言ったのち、肩パンを入れるとは、意外だね」
「なんとなくイメージありますよ そういう佐紀ちゃん
「マジで」
「前にちぃとラジオやったとき、ちぃのこと叩いたりしてたし」
「・・・そんなのあったか?」
「ちぃが『痛い!』って言ってたやつですよ」
「えぇ? そんなバイオレンスなラジオ、いつやったんだよ」
「去年ぐらいだったと思いますけど」
「マジかよ・・・ じゃあ、清水さんはそういうキャラってことなんだな?」
「キャラじゃなくて、普通の女の子っぽいエピソードですよ」
「兄貴に肩パンとか、普通じゃねえだろ」
「普通ですよ」
「え、じゃあ、成義くんも肩パンされんのかよ」
「肩パンじゃないですけど、普通に殴られたりしますよ」
「マジで!? あの妹さん・・・えーと、ハモンさんじゃなくて、イセリナお嬢様でもなくて・・・」
「マチ子」
「あ、そうそう、マチルダさん」
「変な覚え方しないでくださいよ」
「そういえば、俺も初対面でいきなり殴られたな 棒で」
「そういうものですよ 妹なんて」
「いや、君ら兄妹が普通じゃないだけだろ」
「そんなことないですって 妹と口きかないとかいう話も聞いたことありますから」
「もう、そういうウソはいいって なんだかんだ、結局うまいことやってんだろ?」
「そのキモい“いもうと願望”、捨てたほうがいいですよ」
 

 
「え? 未来から? ドラえもんは来てるってことですか?
タイムマシンに乗って来てるん・・・ですか?」
 

 
「最後は、矢島さんの衝撃発言なんだけど」
ドラえもんが未来から来てるって、知らなかったみたいですね」
「矢島さんは、ドラえもんを何だと思ってたんだろうな」
「けっこう長いこと気づかないままだったんですよね 10年以上も」
「『野比家に居候してる、ならず者』ぐらいに考えてたのかもな」
「なんだかんだで家計を圧迫してそうですからね」
「ま、しかし矢島さんの天然さが出てて、おもしろい話だけど」
「そんな単純な結論でいいんですか?」
「お、なんだ? おもしろくねえってのか?」
「この話を“天然”の一言で片付けて、それでいいんですか?」
「どういうことだよ」
「いいですか 舞美ちゃんドラえもんを何だと思っていたかは、言ってないんですよ」
「謎になってるな」
「これはですね、『何』とかないんですよ」
「あ?」
「だから、舞美ちゃんドラえもんドラえもんだと認識してたんですよ」
「あたりまえじゃねえか」
「だから、『未来のネコ型ロボット』とか肩書きは抜きにして、ドラえもんっていう“個”として見てるんですよ」
「いや、“未来”ってのは重要なファクターだと思うぞ じゃあ、あの道具どこで作ったんだって話になるし」
「未来から来たっていう、ドラえもんの過去とか素性について、舞美ちゃんは詮索しないってことです」
「素性っていうか、ただの設定だけどな」
「じゃあ、たとえば、オバケのQ太郎ってあるじゃないですか」
「ああ」
「あれって、何なんですか」
「『オバケの』って言ってんじゃねえか オバケじゃ悪いっての?」
「いやいやいや オバケですよ? なんで一緒に住もうって話になるんですか」
「マンガだからだろうよ」
「違いますよ オバケかどうかは、どうでもいいってことです」
「あぁ?」
「彼は“Qちゃん”って呼ばれて、みんなから愛されてるんです だから、それでいいんです」
「まあ、オバケのわりに無害だからな ・・・ガキさんも『オバケは絶対さわらない』って言ってたし」
「だから、ドラえもんドラえもん、ただそれだけでいいんです 舞美ちゃんは、そういう考え方ができる人なんです」
「道具がなかったら存在価値ゼロだと思うけどな・・・」
「ただの天然エピソードじゃなくて、実は深い話なんですよ」
「田中さんとは違うと言いたいのか? あぁん?」
熊井ちゃんもそうなんですけど、“天然”って言う前に、まず“個性”だと考えてほしいんですよ」
「あれ、なんか面倒な話になってきたな」
「もうね、ちょっと普通と違うだけで“天然!天然!”って騒ぎ立てる人とかいますけど、そういう個を潰そうとする心理が僕には理解できないっていうか・・・」
「こんな展開になると思わんかったー」